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【ガラス】 栗鼠の壺



こちらの壺は、宙吹き・ルリのパウダー被せです。
お写真では白っぽくなってしまいましたが、地色がアンバーで 黄金色に見えて 綺麗です。

白馬の壺と後数個 シリーズものにしてデザインしました。
ですので 蔓と葡萄を扁平な壺の上部から両脇に配してあります。
この壺は 形がとても気に入って 後からガラス屋さんに追加を頼んだのですが・・・もう 作れないとのことでした。
そして、そのガラス屋さんも閉鎖なさるとのことですから
もう 二度と手に入らなくなってしまうのです。

今日はとても光栄なお手紙がスペインから届きました。
琥珀の日記に書きましたが、故あって私の作品を在スペイン大使にお送りしたところ大変喜んで頂け その上 今スペインへいらしている皇太子殿下とのお食事の折 使って下さるとのことでした。

こんな名誉な出来事は 早々あることではありません。
運命に感謝です~♪
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【ガラス】 ペイズリー文様



黄色の数種の色をパウダー被せしたガラスの花器です。
パウダー被せを花びら型に削り取って、ペイズリー文様を地模様のように入れてみました。
ペイズリーは私のオリジナルペイズリーです(笑)
ペイズリーの下には、斜めに走るラインを配しています。

台座は紺色。こちらにもラインを入れて サイン・・・つまり蜂が入っています。

色が大変綺麗なガラス器です。
かなり以前に こんなものに彫ったら面白いかも・・・と
手に入れたガラス器なのです。
こういった場合は このガラス器の雰囲気や色調を壊さないようなデザインを考えます。

強く主張する絵柄などは合いません。
デザインとガラス器が喧嘩してしまいます。
ガラス器が生きるデザイン・・・になります。
デザインが生きるガラス器もあります。
その見極めが 作家の腕の見せ所になりますね(笑)
これは 美的センス・・・感性の分野かな?

当然、どんなデザインもどんなガラス器も思うように彫り上げる高度な技術は身につけていなくてはいけません。
こちらは努力です。地道に修行していけば、どうにか身につく 有り難いことです(笑)まじめにこつこつ やりましょう~♪

【ガラス】 白馬の壺



高さ22センチ横幅9センチの小ぶりな壺です。
透明地に(ぎょく)のパウダー被せの宙吹きです。

パウダー被せというのは、宙吹きで出来上がった素材にガラスのパウダーをまぶしたものです。
そして、炉に入れて溶かすものです。
通常の被せは、溶けた色硝子を巻き付けていきます。
パウダー被せは点々としていますので、どうしてもまだら模様のようになります。
そこが 面白い味を出すと思います。
パウダー被せを生かしたデザインを考えてみました。
上部はアール・ヌーボーな文様に葡萄のつるを・・・センターには白馬です。白馬を浮かび上がらせる為 斜めに段彫りを重ねました。
この 斜めの段彫りが 思った程簡単ではありませんでした。
壺の膨らみの曲線に沿わせて、なるべく均等にラインを描き カットしていきます。上の部分と下の部分は当然長さが違いますので、目分量で合わせていきます。彫るときも 出来る限り 真っ直ぐに彫る角度を合わせてそろえて行きます。
不揃いだと、仕上がったときに 汚く見えてしまうからです。
なかなか 面白かったです。

この壺は、形がとても美しいので 後何個か デザインを替えて創りかけています。

レッドデータ



7月に入って、取引のある硝子屋さんが2軒 相次いで閉店を決めました。やはり、原油価格の高騰やその他の事情なのだと思います。
2軒とも とても質の良い被せ硝子を作っているところだったので 私は大変にショックを受けています。

それでなくても、日本の硝子屋さんはどんどん少なくなっています。
少しでも応援して日本の優秀な職人さんを絶やさないように・・・と常々思っていただけに残念でなりません。
安価な中国製がその分 勢いを付けてお値段も吊り上げていっているようです。中国の硝子屋さんは努力もしているし、これから伸びていくでしょう。
けれど、日本の硝子屋さんは無くなってしまったらそれまで・・・。

被せ硝子は 高度な熟練が必要になるので、誰にでも出来る訳ではありません。
また、色に関する感性は 今のところ日本の方がずっと洗練されています。
何となく、中国の職人さん(?)色もキツイし製法も荒いのは硝子を愛していると言うより 仕事と割り切っているように感じています。
日本の職人さんは 硝子を愛しています。それは、素材を見れば一目で分かります。

需要の問題もあると思います。サンドブラストに関しては、簡単で効率の良いワンポイント柄の出来合いのシールなどで作った作品(?)また、記念品のようなお名前を入れたりするものが 多く流通しています。
私のような手をかけ時間をかけた作品はそうそう効率良く創れませんし、そういった作品を創る人もまだ左程多くはありません。
様々な要素が絡み合っての結果なのだとは思いますけれど・・・。
悲しく苦しいことですね。

プロフィール

reiko

Author:reiko
サンドブラスト技法を中心にしたガラス作家です。
ガラス作家の日常を面白おかしく書いています。
どうぞ宜しくお願い致します。

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