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渋谷 東急本店「JGAA茶の時間」



8月27日(木)から9月2日(水)まで
東京・渋谷の東急百貨店本店8階にて
日本ガラス工芸協会(JGAA)の作家達による
「ガラスで遊ぶ茶の時間」が開催されます。

ガラスを使った新しい「しつらい」
現代にマッチした和の空間の「おもてなし」を提案致します。

器・オブジェなど 幅広い作品を集めました。


入場料はかかりません。どうぞ お気軽に遊びにいらして下さいませ♪

画像はクリックして頂くと大きくなります。

私も作品を10~12,3点出品致します。
只今 一生懸命 製作中~♪
出来たてほやほや?です(笑)

茶道具というくくりも 時代と共に変化してきています。
ガラスの器は 夏に涼を呼びます。
ご自分のスタイルで楽しんでいただけたら 素敵~♪
そんなことを想って製作しています。
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杜鵑草・・・これなんと読む?



杜鵑(ほととぎす)と書いて 鳥のほととぎす。
杜鵑草(ほととぎす)草を足して 植物のほととぎす で~す。

私は野の花がとても好きです。
杜鵑草も大好きで 友人から株分けしてもらってお庭に植えていました。そうしたら 夫が雑草と間違えて抜いてしまったのです!
そりゃぁぁ、怒っちゃいましたとも(笑)

抹茶椀に彫ってみました。
透かし彫りで家紋を入れています。

デッサンから起こして大特急で創って4~5日。
どんなに急いでも1個のお茶椀にこの位の時間はかかってしまいます。
今は特に 愛犬が入院中で、毎日面会に行ったりしていますから 思うように長時間ブラスト機の前にいられません。

それも 『頭の中に出来上がりの想像図』があってのこと。
それのことを 私は『設計図』とも呼んでいます。

この『設計図』案外重要なことなんです。
被せ硝子は色が付いていますから オールカラーで考えます。
この頭の中の設計図を 紙に描いて時間があれば色鉛筆で色付けします。時間が無いときは頭で色付け(笑)
どの程度まで色を抜くか 地色を活かすか だとしたら裏彫りにする・・・など
また、デザインの細かい注意点なども書き加えます。
例えばこの 杜鵑草では葉脈はどうだとか、花びらは6枚 斑点はどうするかなどなど・・・。

時間に追われているときは ナント!設計図無しで製作にはいってしまうこともあります。
全て 私の頭の中だけ。

これは……製作時は別に差し障りはありませんが
何しろ そんなに優秀な脳では無いので(爆)すぐ 忘れてしまうんですね~(笑)
面倒でも記録を残しておかないと、後々 例えば私が死んでしまったら 製作記録が何も残っていないことになってしまいます。

ダメダメな脳でも、不思議なことに以前創った作品をもう一度創ることは出来ます。記録が無くても創ろうと思えば 記憶が呼び戻されます。
脳って、キャパがその人によって決まっているそうです。
私の脳は硝子のことは一杯入ってるけど、その他のことはその分溢れちゃって入る余地が無いのかも~(笑)




酔芙蓉の片口



呪のかかったガラス器から、素材を換えて作製しました(笑)
淡いネオジウムの地に金赤を被せた硝子です。

酔芙蓉はご存じかと思いますが、白い花を咲かせた後赤く染まります。お酒に酔った姿になぞらえて、酔芙蓉と名前が付いています。
初秋の美しいお花です。

花びらの薄紙を折りたたんだような縦の皺を段彫りで表現しています。
そうで~す。
1段ずつ シートを剥がしては彫り剥がしては彫りの繰り返し。
細かくて根気のいる作業です。

只今愛犬が手術した後入院していて 目の回るような忙しさと心配とストレス(笑)
その中で ほんの少しの時間を寄せ集めては作製していました。

いつもなら、長時間没頭してしまいますが 今は小刻みの時間を寄せ集めて2段彫って 病院へ駆けつけたり、翌日にまた1段彫って出かけたりとなってしまいます。
そういうときは 調子が変わらないように配慮して 昨日と同じような色の抜け具合に揃えなければいけません。
そうしないと 花びらがまだらに見えてしまいます。

今回はかなりの小刻みだったので、大丈夫かな~?

いかがでしょうか?

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呪われた硝子?



また 同じ型のガラス器が割れてしまいました!
呪われた硝子?(笑)
そんなことは無いですね。
同じ除冷釜に入れたものなんだと思います。

割れ方も同じように割れています。
もう やる気が失せる~~~~っ!
だって 細かいカットを全て終えた段階で割れるのです。
恐らく、ずっと手に持ってカッターでカットするので体温で温まって割れるのでしょう。


この型 色違いで合計6個仕入れましたが、こんなに割れてしまうのでは怖くてもう使えません。
違うもので やり直さなくてはいけません。

あえかな 淡いピンクオパールで綺麗な色の茶椀でした。
その美しい色から デザインを酔芙蓉にしたのにな~!残念!
金赤のお茶椀があったので、そちらでまた 初めからやり直しです。

お茶椀ですから熱いお湯も入れますし、こんなことで割れてしまうのでしたら危なくて お売り出来ません。
この段階で分かって良かったと思いました。

ぐずぐず言っている暇はありません~~!

さぁ!気を引き締めて頑張るっ♪

わ!割れちゃった!



ショック!

昨晩徹夜して細かいカットを終え、少し寝て さぁ ブラストしよう~♪って器を手に持ったら 何となく違和感。
んん?と寝ぼけまなこで見ると ガガガ~ン!!!ヒビが入っています。

うわぁ~ん!落ち込み~~~!

彫った後でなく まだ マシ。って自分を慰める・・・・・・。

硝子を扱っている以上 時にあることです。
このガラス器は型吹きだと思いますが、ねじれというか歪みがわずかにあったりすると カッターによるカットなどの微細なことで割れるのです。
後 除冷不良ですね。

どっちにしても、彫った後だと 凄くガックリ来ます(笑)
シートカット後なら マシなんだから・・・とは思いつつやっぱりガックリ(笑)

お客様の手元にお届けしてから割れたらご迷惑なので、私が製作中に割れたんだから 良かったのです。
うん そう思いましょう。ムリヤリ・・・(笑)

ゆっくり落ち込んでもいられないハードな日程なので、さっさと もう一度創り直しです。
だけど・・・なんか むなしい(笑)

ヒューズが飛んだ!



電気関係に詳しくないので、そう言うのか?分かりませんけれど(笑)どうしてか 暑くなると工房にしているお部屋のブレーカーが落ちてしまうのです。

エアコン・コンプレッサー・集塵機とサンドブラスタボックスの蛍光灯・・・これらが電気を使い過ぎなのだと 電気会社の人は言います。でも~~~…集塵機が過熱するとブレーカーが落ちるようなのです。
そこで 集塵機の熱いところに保冷剤を置いてみると…これが 効果抜群。
今日はうっかり 長い時間保冷剤を替えなかったので、やっぱりブレーカーが落ちました。
カチカチに凍った保冷剤が4時間程でふにゃふにゃになってしまいます。

これは集塵機に問題があるのかな~?
よく分からないのです。

これから真夏になってくると保冷剤を頻繁に替えながらのブラスト作業になります(笑)
ですけど、彫っているとついつい夢中になって忘れてしまうんですね~。
彫りながら 色んな事考えていますから。
色の落ち方を見極めたり どう彫ったら立体的に見えるかとか、被せの薄いところに注意を払っていたり シートを剥がす順番を考えていたり 砂の出方や 砂の当て方など微妙な彫り方を息を殺してやっています。

・・・と いきなり電気が消えて集塵機も唸らなくなって、コンプレッサーもパタっと止まってしまうのです(爆)
真夏の恒例行事です(笑)

いつも工房には愛犬がソファに寝ています。
愛犬も突然の機械達の沈黙に「???」って驚いちゃいます(笑)

熱い夏、ガラスのお仕事は辛いですね。
私はコールドワークなので まだまだ楽な方です。
それでも 集塵機やコンプレッサーが熱を出すので、エアコンは20度とかに設定しています。
なのに、気づくと汗が伝い落ちてきます。ブラストボックスの中に入ってしまって 砂が固まって詰まってしまうこともあるので
タオルで鉢巻してますよ~~~(笑)

今年は熱い夏になりそう・・・とほほ・・・。

パウダー被せの菓子鉢



パウダー被せと言うのは、宙吹きした硝子が熱いうちに 粒状のガラスを台に撒き コロコロと転がして周りにくっつけます。
それを炉に入れて、粒状のガラスを溶かして平にしたものです。

こちらの菓子鉢は透き生地にグリーン・青のパウダーを被せてあります。彫って見て分かったのですが、最初にグリーンのパウダーを被せて炉に入れてならし、次に青のパウダーを被せています。
一回に グリーンと青のパウダーをごちゃまぜにして被せたなら 色が混じってしまいます。
2度に分けることで、手間は倍になってしまいますが 色の美しさは見事です。

また、サンドブラストすることで 青のパウダーのみ削り落せば 奥行きのある作品になります。

実際は パウダー被せを重ねてあっても 1色のみを削り落すのは大変高度な技術を要します。
パウダーは均一に被せられないからです。

それでも、気持ちとしては1色のみを削り落してみました(笑)
パウダー独特の美しさを表現出来たでしょうか?
まだ 製作途中なんですけど~(笑)

通常はそんなに高度な技にチャレンジすることはありません。
パウダーの被せ方にもよりますが、パウダーで段彫りも充分出来ると思っています。段の際を1ミリほど 色を抜いてしまうのです。

これでも 難しい?(笑)
でしたら 初めは2~3ミリを目指して下さい~♪
そうすると 細かい柄に対応出来ない!って気づく筈です。
で 少しづつ 狭くしていけばそのうち0,5ミリもOKになります。
あまり 狭すぎても肉眼で見分けられないので 段が分からなくなりますから やはり1ミリ程度が良いと お分かりになるでしょう。

パウダー被せは比較的 手に入りやすいので、サンドブラストなさっている方は お試しになってみてはいかが?

この菓子鉢のパウダー被せは 最高級のものです。
もっと荒いパウダー被せが多いと思います。
その場合は 荒いパウダーに対応して彫ってみて下さいませね。

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照明写真①



我が家の照明を撮ってみました。
と言っても 別に大したことはないんですが(笑)
ちょっとカメラを替えたので 写真撮ってみたい病なんです(笑)

愛犬と豊かな自然を撮りたいところですが、愛犬はお転婆が過ぎて靭帯を切ってしまいました。
手術待ちで安静にしなくてはなりません~~。

この画像は壁付けブラケット。
扇型の部分はアラバスター(石膏花石)です。
大理石のようですが、もう少し柔らかいと言うことです。
古色を出す為か?金具部分は黒色をすりこんであります。
タッセルは私が勝手に付けたものです(笑)

バリで買ってきた絵に額縁をオーダーしたもの(結構横長です、幅130センチ位かな?)の両脇にこのブラケットを配置してあります。
その前は違う絵だったのですが、額の両側にブラケットを配置するのって やってみたら面白かったです。
額に入れた大きな鏡もあるので、この絵に飽きたらミラーにしてもいいと思います。
壁は重い額に耐えられるように大工さんが補強して下さいました。

自宅を建てたのは15~6年程前。
一応 注文住宅だったので、インテリア・デザイナーさんがついて照明も選んで下さったのですが・・・全て却下。
全部 私が選び直しました。
散々 言われましたとも~(笑)
「今まで こんな取り合わせはやったことがありませんっ!」とか(爆)

思えば セオリーを無視するのは 私の性格かな?(爆)
いいじゃん、美しくなれば~♪ってお気楽(笑)
15年前はまだサンドブラストには出会っていなかったので、時間もたっぷりありました(笑)
今だったら ヤバいかも!全てお任せしちゃっているかも知れません(爆)
んなことは ないなぁ~。だって、気に入らないものを毎日見ているって拷問だと思うのです。

今でもなかなか良かったって思うのは、キッチンの流し台の照明です。当時は蛍光灯が当たり前でした。今はどうなの?
私は天井に付けるスポットライト用レールを吊り食器棚の底面に付けてもらって スポットライト2個取り付けてもらいました。
これは とても便利です。見たい部分を明るくすることが出来ます。
設計士さんが 他のおうちでも使っていいですか?って聞いていらしたので 「まぁ♪どうぞ どうぞ~♪」って申し上げました。

皆さまもどうぞ どうぞ(笑)



被せ硝子の奥深さ



この写真は、記憶によると2005年の夏頃に創った作品を写したものです。もう手元には一つも残っていないのですが、被せ硝子の夫々の色を活かすべく デザインに長考した覚えがあります。

カーテンを透かした日差しが また 色の美しさを引き立ててくれています。
素晴らしい素材でした。
地色がブルーで被せが金紫だったり、自色がグリーンで被せが金赤だったり 夫々違います。
日本製の被せで 今までずっと長いこと切子中心の日本の被せ硝子に新しい風を吹き込んだと言える色展開でした。

切子中心では、一般的に透き地に赤・瑠璃を中心に 緑・紫その4色がせいぜいでした。
この硝子会社は 地色に金赤やブルー、それに様々な色を被せたり、
ネオジウムと言って 光源によって色がブルーから紫に変わったりする色を取り入れたりしていました。

現在は 閉店してしまっていますが、会社自体は活動しています。
販売部門を閉鎖してしまったのです。
どうか、再開して欲しいと願ってやみません。

色硝子は夫々色により 膨張係数と言うものがあり、むやみに色硝子に色硝子を被せると 割れてしまいます。
宙吹きをオーダーでお願いするとき、気を付けるのはそこです。
かと言って 硝子を溶かす人でないと正確な膨張係数は分かりません。ですから、宙吹きの方との綿密な打ち合わせが必要になってきます。

この作品は「浮かぶ瀬」と言うグラスなのですが、こちらの素材は型吹きです。
デザインの半分は通常の表彫りで被せ色を残しました。
後の半分は段彫りで被せ色を殆ど抜き、地色の美しい色を対比させました。色は彫り分けていますが、彫りは全て表彫りです。
柄はほんの少しづつ 違っています。それは、色違いで複数お求めのお客様に「あ!同じように見えるけど、ここが違ってる!」って驚いて頂くためなんです(笑)ですが、このグラスは 全て違うお客様の元へ行ってしまいました~(笑)

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有難うございます。<(_ _)>
感謝♪感謝♪で~す。

七宝



毎週土曜日は 忘れなければテレビ東京の「美の巨人たち」を楽しみに見ています。
今日は 赤坂の迎賓館にある 濤川惣助氏の無線七宝のプレート。
花鳥柄で30枚ほどあって 壁に嵌め込まれています。

明治の終わり頃に迎賓館を作るとき、室内装飾の一つとして 二人の著名七宝作家に依頼が来たそうです。
一人は濤川惣助氏、もう一人は有線七宝の大家へ。作画は著名な日本画家が描いたそうです。
で、結果 無線七宝の方が柔らかく絵画的で 迎賓館にマッチしているので濤川氏の作品が選ばれたそうです。

七宝は銀や銅の胎に銀線を立てて ガラスの粉を流し込んで焼成する技法です。
無線七宝は見たことはありましたが、どうやって創るのか知りませんでした。
ましてや、濤川氏が世界で初めて 無線七宝を生みだした方だとも知りませんでした。

番組では、無線七宝の創り方をざっと教えてくれたので大変面白く 興味深く見入ってしまいました。

立てた銀線の中にガラス粉を流し込むところまでは、有線も無線も同じです。その後 無線はそうぅっと銀線を抜き取ってしまうのです。
濤川氏はたったそれだけのこと…ですが 今まで誰も思いつかず 誰もやったことのない銀線の抜き取りを やってのけたのです。

勿論 銀線の無いことで生じるトラブルもあったと思います。
けれど、独自の美を生み出したいという情熱は 試行錯誤を重ねて絵画的なぼかしを取り入れた新しい七宝技法を完成させたのだと思います。凄いなぁ~♪
憧れてしまいます。

ですけれど、濤川氏は家族からも変人扱いされていたらしいです。
じ~~~~~っと工房にこもったきりで、家族団らんなどは無かったみたい。
それはそうでしょう。試行錯誤を何度も何度も 夢中になってやっていたら 頭の中はいつもそのことで一杯。
時間だって一刻を惜しんで ああもしてみよう・こうもしてみようって あっちの世界へ行っちゃってます(笑)
明治時代ですから~、優しいいパパなんて流行っていなかったもの~(笑)

濤川氏の七宝プレートは まるで絵画です。
色の美しさは比類無きもの。ぼかしも縦横に使われていて 一つ一つのパーツにガラス粉を流し込んで焼成させたとは思えません。
100年位前なんです。現代とは違うので、ガラスの色にしても大変な創意工夫や努力があったのでは?と察します。

う~~ん!昔の人って凄かったなぁって思いました。
七宝もガラスなんです。
ガラス工芸のお仲間。時間があったらやってみたいなぁ~♪

画像はおうちに飾ってあるランプを キャノンG10で撮影しました。
作品は「地中海の庭」 「ナイルの庭」
私の愛用の香水から 着想を得てデザインしました。
日本製の多層被せで内側から 青→透明→ピンク→紫 です。
二つとも同じ素材なんですが、彫り方を変えるとこんなに違う印象になります。


プロフィール

reiko

Author:reiko
サンドブラスト技法を中心にしたガラス作家です。
ガラス作家の日常を面白おかしく書いています。
どうぞ宜しくお願い致します。

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