
毎週土曜日は 忘れなければテレビ東京の「美の巨人たち」を楽しみに見ています。
今日は 赤坂の迎賓館にある 濤川惣助氏の無線七宝のプレート。
花鳥柄で30枚ほどあって 壁に嵌め込まれています。
明治の終わり頃に迎賓館を作るとき、室内装飾の一つとして 二人の著名七宝作家に依頼が来たそうです。
一人は濤川惣助氏、もう一人は有線七宝の大家へ。作画は著名な日本画家が描いたそうです。
で、結果 無線七宝の方が柔らかく絵画的で 迎賓館にマッチしているので濤川氏の作品が選ばれたそうです。
七宝は銀や銅の胎に銀線を立てて ガラスの粉を流し込んで焼成する技法です。
無線七宝は見たことはありましたが、どうやって創るのか知りませんでした。
ましてや、濤川氏が世界で初めて 無線七宝を生みだした方だとも知りませんでした。
番組では、無線七宝の創り方をざっと教えてくれたので大変面白く 興味深く見入ってしまいました。
立てた銀線の中にガラス粉を流し込むところまでは、有線も無線も同じです。その後 無線はそうぅっと銀線を抜き取ってしまうのです。
濤川氏はたったそれだけのこと…ですが 今まで誰も思いつかず 誰もやったことのない銀線の抜き取りを やってのけたのです。
勿論 銀線の無いことで生じるトラブルもあったと思います。
けれど、独自の美を生み出したいという情熱は 試行錯誤を重ねて絵画的なぼかしを取り入れた新しい七宝技法を完成させたのだと思います。凄いなぁ~♪
憧れてしまいます。
ですけれど、濤川氏は家族からも変人扱いされていたらしいです。
じ~~~~~っと工房にこもったきりで、家族団らんなどは無かったみたい。
それはそうでしょう。試行錯誤を何度も何度も 夢中になってやっていたら 頭の中はいつもそのことで一杯。
時間だって一刻を惜しんで ああもしてみよう・こうもしてみようって あっちの世界へ行っちゃってます(笑)
明治時代ですから~、優しいいパパなんて流行っていなかったもの~(笑)
濤川氏の七宝プレートは まるで絵画です。
色の美しさは比類無きもの。ぼかしも縦横に使われていて 一つ一つのパーツにガラス粉を流し込んで焼成させたとは思えません。
100年位前なんです。現代とは違うので、ガラスの色にしても大変な創意工夫や努力があったのでは?と察します。
う~~ん!昔の人って凄かったなぁって思いました。
七宝もガラスなんです。
ガラス工芸のお仲間。時間があったらやってみたいなぁ~♪
画像はおうちに飾ってあるランプを キャノンG10で撮影しました。
作品は「地中海の庭」 「ナイルの庭」
私の愛用の香水から 着想を得てデザインしました。
日本製の多層被せで内側から 青→透明→ピンク→紫 です。
二つとも同じ素材なんですが、彫り方を変えるとこんなに違う印象になります。