2009/06/14
美の巨人 テレビ東京「硝子の筥」

今日 正確には6月13日夜10時からテレビ東京で「美の巨人」と言う番組がありました。
新聞には 作家名は出ていませんでした。
『ガラス工芸究極の飾筥』とあって(読売新聞夕刊)私はすぐ分かりました。
だって、つい先日行ってきたばかりの『藤田喬平美術館』で見たんですもの~!
松島へはスタッフと一緒に行きましたので彼女たちに色々話していて「硝子工芸って色んな人との連携が必要なの」なんて言っていたのですが 丁度今日の番組で くしくも同じことを言っていてビックリ!
ガレもそうですが、多分ガラス工芸作家ってプロデューサー的な才能が必要なのかもしれません。
自分の意をそのままに吹いてくれる宙吹きの職人さんなり作家さん。
金物を使うなら 鋳鉄の専門家とか・・・。
ガレの作品でも、素晴らしい蜻蛉のアールヌーボーの鋳物に囲まれた美しい被せガラスに蜻蛉を彫ったりしていますよね。
あれ すべてガレが実際に自分で創った訳ではありません。
自分のデザインの通りに鋳鉄を創ってもらい、宙吹きを吹いて貰い、エッチングを施してもらって 仕上げ磨きを施してもらい…と何人もの手を借りて創っているのです。
藤田喬平氏もお若い頃は分かりませんが、放映されたビデオでは宙吹き職人さんに吹いてもらっていました。
私が美術館で見たビデオでもヴェネッツィアの工房で 吹いていたのは現地の職人さんでした。氏が80歳のときのビデオです。
私はサンドブラスト作家ですが、宙吹きは出来ません。
鋳鉄も出来ません(笑)被せガラスを彫ることしか出来ません。
お一人で何でもなさる方もたまにいらっしゃいます。
凄いなぁって思うけど 私には無理かも(笑)いぇ…かも…では無く 無理です。
だから せめてサンドブラストを極めなくてはって思います。
藤田喬平氏は飾り筥と言う彼の極みに行き着きました。
世界で称賛を浴びた 新しいガラス工芸の道でした。
何物にも代えがたい美しいガラス筥。ガラス工芸を芸術に昇華させた立役者です。まさに偉業と言えるでしょう。
私は実際に美術館でこの飾り筥を見て、吸い込まれるような宇宙を感じました。あるいは浮遊する自分。
私の作品も 見る方に何かを感じて頂けているのか…。
魂を揺さぶるような何かを表現できているのか…。
そんなことを想っています。
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